Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「空ちゃんの幸せな食卓」大沼紀子(ポプラ文庫)

 血の繋がらない母と姉妹。
 父親は出て行ったきり。

 なんだかちょっと複雑な、姉妹と継母の物語。
 こちらは表題作の短編。
 他に中編と長編が1編ずつ同梱されています。
 どれも、ちょっと複雑な家族構成。
 それを乗り越える人間模様。

 なんだか静かな作品です。
 内面のようでいて、説明的でもあり。
 かといって、つかみどころがないわけでもありません。

 帯には「他人以上、家族未満の不思議な絆を描く、心あたたまる物語」とあります。
 だから私はてっきり、モコチンはお姉ちゃんの心配なんてしてないんだって思った。でも、それはちょっと違ったみたい。
 この一文に全てが凝縮されているような。

 まあ、ぼくにとっては、可もなく不可もなく。
 そんな作品でした。