Magoの旅と音楽と

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「まほろ駅前番外地」三浦しをん(文春文庫)

 東京西部の都市、まほろ市で便利屋を営む多田と、居候の行天。
 結婚を控えた女性の部屋の掃除を引き受けたのだが。

 「まほろ駅前多田便利軒」の続編です。
 「まほろ駅前多田便利軒」は、三浦しをん直木賞受賞作にして、代表作。
 なんだか生真面目な多田と、きっての変人である行天のコンビが織りなす、人情喜劇。
 とにかく脇役も含めて、キャラがいきいきしています。

 クセのある登場人物に、一筋縄ではいかない依頼の数々。
 前作で、この人物たちはこのごどうするんだろう、とこれからの活躍を期待しました。
 そして、この作品。
 裏切りませんねぇ。

 前作から引き続くストーリーもあり。
 サイドストーリーから攻めるものもあり。
 新たなキャラが引き起こす、ちょっと微妙な女の意地。
 なんだかよくわからないくらいにハチャメチャだったり。
 そして、愛すべき人々。

 本作も、ページを繰るのが惜しいほど。
 とにかく面白かったです。
 どこかちょっと漂う寂しさも、いいスパイス。
 多田も、なんだかんだいって行天を愛している自分に気づき始めて・・・。
 え、そうなのかなぁ。

 大オススメ。