Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「三十すぎのぼたん雪」田辺聖子(新潮文庫)

 職場の先輩、手塚さんがおすしをご馳走してくれるという。
 私は大喜びでついていった。

 昭和53年3月に出版された作品です。
 もう30年以上も前のお話。
 文庫が今年改版されて、三十三版が手元にあります。
 改版はどうやら、解説。
 酒井順子さんが解説を書かれています。

 繰り広げられるのは、なんというか・・・男女の・・・
 そう、恋。
 愛。
 駆け引き。

 社会システムや、年齢から受ける印象は違えど、人の暮らしはそうは変わらないのですね。

 30過ぎの「ハイミス」たちが、色恋ごとを繰り広げます。
 30年前の30過ぎは、いまの30過ぎよりももちろん、オトナ。
 そのぶん今ほどアタマでっかちにならずにすんだ社会だったのかもしれません。

 初婚平均年齢なんていう統計があります。
 一方、生涯未婚率なんていう統計があります。
 10年前30歳でカウントされていた人は、今なら40歳でカウントされるんですよね。
 で、どこまでカウントされるのかといえば、どうやら50歳のよう。
 生涯未婚率は50歳まで独身でいた人の割合だそうで。
 賛否両論あるのでしょうが、現在の基準はここ。
 う~ん・・・。

 自分の両親世代の恋愛なんて、あまり考えたことがありませんでした。
 でも、綿々と受け継がれてきた性愛こそ、生物の本質。

 結婚というシステムが、社会にうまく適合していないのかもしれませんね。