Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「サロゲート」を観ました

■劇場(字幕)

 自分は家から出ず、すべてをロボットに代行(サロゲート)させる近未来社会。
 とあるサロゲートが壊されたが、同時にサロゲートの利用者も死亡していた。
 なぞを追ってFBIの捜査が始まるが・・・。

 期待以上に面白かったです。
 同時になんだか懐かしい映画です。
 画面のつくりでしょうか。
 色合いでしょうか。
 題材でしょうか。
 なぜか90年代の映画を彷彿とさせます。

 利用者(オペレータ)が仮の体(サロゲート)を利用する社会。
 きっかけは障碍者ノーマライゼーション
 「アバター」とまともにかぶった設定です。
 かたやファンタジー色を強めた作品。
 こちらはちょっと前の雰囲気を残した刑事物のような・・・。

 描かれる世界も数年後。
 大阪大学の石黒浩教授も画面に登場。
 人々もまだやたらな肥満にはなっていません。
 社会システムも、交通機関など人間に合わせたまま。
 実際にはキーボードやコクピットなどは、インターフェースがもっと変化しそうですが・・・。
 でも、そこがこの映画のリアルさで、見所です。

 決してお金がかかっていない映画ではありません。
 おそらくCGも使いまくりなのでしょうが、なぜかおとなしい絵作りです。
 ギラギラしていません。
 見せ付けるような所作もありません。
 映画として丁寧なつくりに好感が持てます。

 なかなか利権が絡んで複雑なんです。
 登場人物の数以上に存在するサロゲートたちが混乱に拍車をかけます。
 もうちょっと整理するか、長くてもいいから描きこむかできれば、もっとよかったように思います。
 とはいえ、「アバター」と比べれば、ずいぶんとオトナな映画です。

 「アバター」を観て、映画館に戻ってきた方々もいらっしゃると思います。
 そんな方たちに観てもらいたいなぁ。
 ラストシーンは圧巻。