Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「奇人たちの晩餐会 USA」(米 2010)を観ました

■DVD(吹き替え)
 金融会社に勤めるティムは、上司から奇人を連れて晩餐会に出席するように命じられる。
 昇進をかけて、彼は剥製づくりを趣味とするバリーに目をつけるが。

 フランス映画「奇人たちの晩餐会」のハリウッドによるリメイクです。
 かなり評判のいいフランス映画を、ハリウッドが作ったら・・・。
 興味があります。

 さて、フランスの小粋な密室劇が、ハリウッドにかかると。
 まず、どうしようもなく、説明書きが発生。
 丹念に背景が描きこまれる、といったら、褒めすぎでしょうか。
 いえ、それがこの映画に必要かということです。
 とても小粋とはいえない作品になりました。

 さらにパワーアップで、ドギツいブラックジョークのカタマリに。
 子どもには見せられない内容になっております。
 まあ、オリジナルも、子どもが観るような映画ではありませんが。
 しかしやり過ぎの感もあり、ちょっと痛すぎて見ていてつらい場面もあります。
 それなりに面白いんですけどね。
 というのも、スティーブ・カレル演じる奇人がかわいくないんですよ。
 憎いというか、イタいというか。

 奇人たちの晩餐会が画面に登場するのは、圧巻。
 オリジナルで描かれず、誰もが観たいと思ったに違いないシーンです。
 よくできています。
 オタクは少ないですけど。
 バリーも突然イイ人に。

 アメリカという競争社会。
 ゆるゆるとしたヨーロッパ社会。
 画面から漂う、この空気感の違いは何でしょう。
 潰される会社の人は、かわいそう。
 いえ、アメリカ人がかわいそうに思えてきました。

 ふつうに面白いコメディ作品です。