Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「幸せのちから」を観ました

■劇場(字幕)

 クリスは骨密度測定器の販売員だが、高価な機械は不況の折から思うようには売りさばくことができない。
 妻に愛想を尽かされ、アパートも追い出された彼は、息子のクリストファーと路上生活に。
 株の仲買人としての再出発にすべての望みを託すが・・・。

 壮絶です。
 実話に基づくモノだそうですが、こんなの、ぼくには耐えられません。
 自分は路上生活をもいとわないかもしれませんが、子どもにそんな思いはさせられません。
 知らない方が幸せな父の顔だってあるかもしれないのですから・・・。

 子どもは無邪気です。
 そして責任はありません。
 でも、一番に影響を受け、すぐに被害が及んでしまいます。
 もっとも、子どもにとっては、その経験さえもが財産です。
 父と過ごした路上生活は、彼の人生にどのような影響を残すのでしょうか。
 よい方向に向けることができれば、本当の一大財産です。

 主人公は事業に行き詰まり、転落をはじめます。
 落ちるときは、こうやって落ちていくのかという感じ。
 そして、落ちるのは簡単・・・。
 ふたたびはい上がるのには、相当な努力が必要です。
 でも、彼はそれをやってのけます。
 でもね、努力も効果的な結果を生むタイミングがありますよね。
 10の努力はムダではありませんが、「あのときなら7の努力で達成できた」という地点があったはず。
 あとの2でさらに遠くに、あとの1で楽しくおかしく・・・。

 アメリカの会社って、就職するのに何も後ろ盾は要らないんでしょうか。
 他人の財産を扱う仕事をするのに、就業に関する保証人制度などは全くないようです。
 ぼくならホームレスに投資を任せることはできません。

 舞台は80年代。
 全編で懐かしい音楽が流れています。
 なかでもGベンソンの「マスカレード」。
 「ホントにシアワセ?」と、落ちてゆく家族に重ね合わせて流れます。

 まずは、なにをするのにも体が資本ですね。
 車にはねられても大丈夫な肉体は、それだけで資本となりうる財産です。

 ちょっと、閉塞感を感じている人に。
 一歩が踏み出せない方に。
 オススメです。

 そして、健康に働ける、いまの自分の立場に感謝。