Magoの旅と音楽と

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「コンビニたそがれ堂 空の童話」村山早紀(ポプラ文庫ピュアフル)

 大事な探しもの、心に願ったものが手に入る不思議なコンビニ「たそがれ堂」。

 風早の街の古い書店の店員、斉藤さんは、本屋お客様に対する愛情がいっぱい。
 お客様もオーナーと斉藤さんには、絶対の信頼を寄せています。
 でも、世の中の流れとオーナーの年齢から、店を畳む計画が進んで。

 短編2篇と、中編1篇からなる作品集です。
 どれもますますファンタジー色。
 ファンタジージュブナイルがダメな方は、絶対にダメです。
 逆にお好きな方は、このシリーズはオススメ。

 2篇目も3篇目も、書籍に関わる人達のお話。
 1篇目もジャーナリスト絡みですから、すべてのお話が書籍絡みともいえるかもしれません。

 村山さんは、本当に本がお好きなのでしょうね。
 それと、あとがきにも書かれていますが、たくさんのいい方たちが、支えられているようです。
 読者との距離も近そうで、それがこの優しい作風を作り上げているのかもしれません。

 さて、3篇目の「空の童話」がボリューム的にもメインディッシュです。
 色々な思いが詰まっています。
 あんなことやこんなこと。
 そんなことまで!?
 ちょっと詰め込み過ぎかも。
 でも、愛情は伝わります。

 シリーズのファンのかたはぜひ。
 シリーズ未読の方は、「コンビニたそがれ堂」「星に願いを」を先にお読みください。