Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「塩の街」有川浩(角川文庫)

 巨大な塩の柱が屹立する東京。
 人類は体が塩の結晶になる現象により、社会システムを失いかけていた。

 有川浩のデビュー作。
 荒削りながら、ぐいぐいと引きつける力はさすがです。

 キャラはみずみずしく活躍しています。
 でも死にかけている街を描いているからか、どこか空虚な感じが漂います。
 これが吉なのか凶なのか。
 淡々と、白の世界。

 社会システムが崩壊するとき、人間の欲はどうなるのでしょう。
 人間はどう立ち直ろうとするのでしょう。
 国家や組織とは何でしょう。
 ちょっと考えちゃいます。
 ちょっとだけ。
 エンターテイメントですから。

 アニメならいいかも。
 実写で映像化しないで欲しい作品です。