Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「手紙」東野圭吾(文春文庫)

 たった一人の肉親である兄は、強盗殺人で服役中。
 直貴のチャンスはことごとく「強盗殺人犯の弟」というレッテルのために潰されていく。

 重いですねぇ。
 わかっていて読んだんですが。
 重いテーマなのに、どんどん読み進めてしまうのは、作品の力なのでしょう。

 盗人にもなんとか、といいますが、強盗殺人ともなれば、話は別です。
 追い詰められたり、運悪くばったりと、なんてこともあるのでしょうが。
 それでも、許されたものではありません。

 加害者のサポートは、刑務所やその他の更生施設、あるいは保護といった制度が充実しています。
 個人的にはバカげたことだと思います。
 殺された人は帰って来ません。
 でも最近ようやく、犯罪被害者とその家族のサポートも必要性が言われているようになってきました。
 そういえば、加害者の親族には、何もサポートはないのかもしれません。
 難しいものです。

 まあ、人殺しなんかずっと放り込んでおけばいいような気もしますが。
 でも、生活させるために、そこにつぎ込む税金がもったいないですねぇ。
 更生を目指さず、劣悪な環境で重労働を課すなんていうのはいかがでしょう。
 例えば、トンネルの突貫工事とか。
 保険もかけないで、安全管理も程々にしておけば、安く工事が進められそうです。
 それが世のためでしょう。
 余ったお金で、加害者親族のサポートでもしましょうか。
 いえ、被害者のサポートに回しましょう。
 もちろん極論ですが。

 こんな事を書くのも、この作品を読んだからです。
 色々考えさせられます。