Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「卵の緒」瀬尾まいこ(新潮文庫)

 僕は捨て子だ。
 その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれないばかりか、卵で産んだという。

 前回に続き、ちょっと瀬尾まいこにハマっております。
 そんなぼくが避けては通れない作品。
 著者のデビュー作にして代表作である「卵の緒」を読みました。
 やっぱり優しくって、みずみずしい。

 文庫本には2編が収められています。
 「卵の緒」と「7's blood」。
 どちらも扱うのは家族です。
 家族愛と血縁関係。

 「氏より育ち」なんていうコトバが頭に浮かびます。
 愛が家族を作り上げているのでしょうか。
 家族、親子という単位は、美しくも脆いものなのかもしれません。
 逆かな?
 実は、脆くないのかも。

 対極にあるのが「血は水よりも濃し」でしょうか。
 いっしょに暮らすことになってしまった、腹違いの兄弟。
 小さな男の子に、亡き父をみる姉。
 戦友的な感覚もどこかにあるような。

 家族ってなんでしょう。
 愛ってなんでしょう。
 って、しょっちゅう書いていますね。
 アヤシイ・・・。

 軽くも深くも読めます。
 本屋さんで平積みになっています。
 オススメ。