Magoの旅と音楽と

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「危ないお仕事!」北尾トロ(新潮文庫)

 万引きバスター、私立探偵、超能力開発セミナー講師。
 風俗専門不動産業者、主婦モデル、ダッチワイフ製造業者。
 ちょっと危なげな「仕事師」たちのルポ。
 新聞拡張団への潜入体験記と裁判傍聴記も同収。

 それぞれの業界でしか通じないコトってありますよね。
 しかもわざわざ暗号化したようなものなら、なおさらです。
 本書では「符丁」が紹介されています。
 デパートで「ご自宅からお電話が入っております」って・・・。
 「今頃そんなことあるの?」と思っていたら、そういうことなんですね!

 ぼくは人を見ると、「なぜそこで、そんなことをしているのか」ということが気になります。
 たとえば、怪しげな絵のキャッチのお姉さん。
 「ビッグイシュー」を売っているおじさん。
 聞いてみたいという衝動に駆られながらも、実行には移せません。
 アタリマエですね。
 でも、この北尾トロさんは、かわりにそれをやってくれるのです。
 のぞき見る快感、というものにも近いかも。
 潜入して、体験して、それを知らせてくださるのです。
 おかげでぼくは危ない道に踏み込まずにいられます。

 この北尾トロさんという方。
 お名前を存じ上げておりませんでしたが、このジャンルでは有名な方なんですね。
 気に入っちゃいました。
 前作「怪しいお仕事!」も購入します。
 で、やっぱり新聞は購読しないことにします。