Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「夕映え天使」浅田次郎(新潮文庫)

 東京の工業地帯。
 年老いた父親を抱えた中年男性が切り盛りする小さな中華料理店に、女性が現れた。
 わけあり気な女性は、住み込みで働くことを希望するのだが。

 「やるせない」。
 こんなコトバがキーワードでしょうか。
 6編からなる浅田次郎の短編集です。
 どの作品も、なんだか・・・。
 ふぅ。
 好きなんですけどね。

 一編だけ、毛色の違う作品が混ざっています。
 「特別な一日
 特別な一日を、特別にしないように過ごす人々。
 小松左京作品へのオマージュのような。
 こんな作品がありましたよね。
 いえ、ここで作品名を書けばネタバレかも。
 あれ、充分ネタバレ?

 ちょっと一人で。
 ローカル線の乗換駅で読んでみたいような作品です。
 って、すごく個人的な風景を思い巡らせています。

 いい作品たちです。