先日、堺にお出かけしたときに選んだコースがこちら。
恵美須町からの阪堺電車。
たまたまいい車両に乗り合わせましたので、レポートします。
レトロな雰囲気を漂わせる170号です。
車内はこんな感じです。
壁などは木造。
レトロっぽい車両、ではなく、本当に古い車両なんです。
なんと昭和5年製。
大阪鉄工所の銘板がはめ込まれています。
これは運転台と客室との間仕切りの装飾。
わざわざ取り付けられた装飾です。
柱や壁の末端だって、ほら。
こんなに凝った掘り込みが施されているんです。
つり革の支持具。
このデザインは、軽量化のためのものではないでしょう。
おそらくは純粋に装飾としてのデザイン。
使い込まれた真鍮製の手すりが輝いています。
「ちょっと年寄りが通りまっせ。すんまへんな。ちょっと空けておくれやす。」
阪堺電車は、一部、路面も走ります。
はるかに年下の自動車たちが車両の前を横切ります。
電車はモーターのうなりを上げながら、わが道を行きます。
というか、決められたレールの上しか行けません。
これほどの車両が現役です。
新しいトラムの開業など、海外でも華やかになりつつある路面電車です。
でも、これはまるで走る博物館。
いつまでも大切にものを使う大阪人の心意気を伝えていってほしいと思います。
たった200円ほどで、大満足です。
遊園地の乗り物や交通博物館の展示物よりも、生きた交通手段の雰囲気が楽しめます。
大阪観光に、ぜひ。
阪堺電車
http://www.hankai.co.jp/