Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「音律と音階の科学」小方厚(講談社ブルーバックス)

 ドレミ・・・はどのようにして生まれたか。

 本書は小説ではありません。

 ドレミがどのようにして生まれてきたのか。
 音の高さを科学的に分析しています。
 「音階」や「音律」。
 普段は、前提条件として扱うあまり、振り返ることすらない世界です。

 音程は、本来ずっと連続したもの。
 そこに区切りを設けて、「ド」や「レ」や「ミ」といった名前を当てはめたに過ぎません。
 ここがクセモノ。
 なぜ、ミとファのあいだと、シとドのあいだには、半音があてられていないのか。
 そういえば不思議。
 そういう謎を解き明かしてくれます。

 そして、気持ちのいい和音と気持ちの悪い和音。
 ハーモニー。
 響き。

 結局のところドレミは、経験と淘汰による「落としどころ」なのでしょう。

 ただ、多くの管楽器は「ド」の運指で吹けば「ド」が鳴る、というようなものではありません。
 単独で単音しか出せない宿命を負う管楽器奏者は、常に音程(ピッチ)と戦っています。
 ちょっと高い目、ちょっと低い目、ベンドなどのアーティキュレーション
 これらで協和を(これもまた経験的な落としどころ)を実現しています。
 2nd, 3rdのAlto SaxやHornなどは、吹いていて、ここがおもしろみでもあるのです。

 音律、転調、協和とは、不協和とは。
 長3和音と短3和音、コード進行、モード。
 民族音楽と音律、ブルース・・・。
 ああ、あれはこういうことだったのか!という驚き。

 ただ、紙の書物では限界がありますね。
 実際に音符を見ながら音を聞ければ・・・。
 こういう内容こそ、webページが似合うのではないでしょうか。

 昔習った、理論のあれこれ。
 ちょっと、勉強し直そうかと思いました。