兵庫県佐用のホルモン焼きうどん「新さよ」

　ご当地メニューというものがあります。

　宇都宮の餃子やサッポロのラーメンなどは有名ですね。
　でも、これはどこでも食べられるものがとくに有名になっているだけ。

　そうではなくて・・・。
　たとえば鳥取の豆腐ちくわ。
　萩のいとこ煮。
　ぼくの地元でいえば、たけのこの刺身など。
　そこでないと食べられない。
　また、そこで食べている人は特別なメニューだとは思っていないところがミソ。
　関西人からみれば、関東全域の「ちくわぶ」も、これにあたります。

　佐用の「ホルモン焼きうどん」は、そんなメニュー。
　ちょっと売り出しにかかろうとしたことがありましたが、今は昔（？）。
　ぼくが姫路に住んでいた、約２０年前は聞いたことがありませんでした。
　佐用は何度も通過したり、時には宿泊したりもしたのですが。

　国道沿いの焼肉店「新さよ」で初挑戦。
　町内にはこのメニューを供するお店が数軒あるようです。
　このお店はおじさんとおじいさん、おばあさんで切り盛りされているようです。

　入って席に通されると
　「ホルモン焼きうどん？どうする？」
　と訊ねられました。
　どうするって、どうするんでしょう。
　どうやら量のようで、「ホルモン１、うどん２」でお願いしました。
　しめてたったの６００円！

　まずは鉄板にホルモンと野菜が置かれます。
　ここまでは鉄板焼きですね。

　店内には当然、雑誌が置かれています。
　ところが「Be-Pal」や「SAVVY」といったおよそ焼肉店らしからぬ品揃え。
　なんだかウレシクなります。

　しばらくして、うどんが２玉とも投入されました。
　鉄板がいい音を立てています。

　作りながらおじさんが訊ねられます。
　「どこから来たの？」
　「京都から」
　「何で来たの？」
　「鉄道です。」
　「スーパーはくと？」
　ああ、そういう手もありましたね。
　普通と新快速の乗り継ぎと答えると、おじさんはびっくりされていました。
　そんなにびっくりするほどかからないんだけど。
　駅に戻って「スーパーはくと」の料金を見てぼくがびっくりしました。
　佐用～京都間は６０００円ほど。
　この日の全行程分（３０００円乗り放題）の２倍です。