Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

住まいのミュージアム・大阪くらしの今昔館 後編

 最後に、ジオラマのフロアのご紹介です。
 各時代ごと、各地域ごとに切り取ったジオラマが10ほどあります。
 床には大阪の航空写真がはめ込まれていて、ご自分のおうちを確認されるかたがいらっしゃいます。
 ネットの地図が発達する前は、こういう写真って、すごく珍しかったんですよね。

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 市電が走る大通り。
 堺筋だったでしょうか。
 さすがに懐かしくはありません。

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 住宅はまだまだほとんどが瓦屋根の時代。

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 文化住宅テラスハウス
 ここらあたりになると、幼時の想い出がひろがります。
 そういえば、こんな風景が広がっていたなぁ。

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 土管のある空き地でたこ揚げをする少年。
 ドラえもんの世界ですね。

 この土管がある空き地、下水道を拡充していた頃の風景なんですね。
 1960年代でしょうか。
 万博の前後は大きく町が変貌したのでしょう。

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 フロアの前にあるディスプレイとジオラマがリンクして、ある女性の人生が語られます。
 戦争も高度成長も経験されたかたが、一人称で想い出語り。
 上の写真はその女性の想い出のヒトコマが再現されたものです。
 とてもいい感じのお話でした。
 生活感、ってぼくの大好きなキーワードです。

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 家庭用品の移り変わり。
 懐かしい品物が並んでいます。

 他には心斎橋の昔の街並み、新世界のルナパークの再現などもフロアを飾っています。
 欲を言えば、定点撮影による現在の風景との比較などが、もの足りません。
 来館者全員が、地名から現在の光景を思い浮かべることができるわけではありません。
 うまくこのあたりを補うことに気を遣ってほしいです。

 この館のテーマは、どうやら生活や街の変遷ということになります。
 博物館というもの全体にいえることですが、ビデオでお茶を濁すのはもうヤメにしましょう。
 もちろん写真パネルの展示だけ、なんていうのは写真展以外ではあり得ません。
 そんなのは、ネット上で流せば足を運ぶ必要さえないのです。
 そこに行かなければ観られない映像なんて、使い古された技法です。
 そんなものを目当てに足を運ぶのはマニアだけ。
 セットのフロアや大型映像、バーチャルリアリティなど、足を運ばなければならない展示ってありますよね。

 それと、なによりも「生」。
 「年寄りの昔話」でいいので、そんな定期企画があると、この館はもっと生きてくると思います。
 このままでは、リピータの確保が難しいでしょう。

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 窓からはこんな風景が見えます。
 下のアーケードは、天神橋筋商店街
 この窓の横に、同じようなアングルの昔の写真が貼ってあったりすると最高なんですけど・・・。

 テーマパーク感覚で、一度足を運ばれてはいかがでしょう。
 デートにもいいかも。
 オススメ。