Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「ウルトラ・ヴァイオレット」を観ました

■DVD(吹き替え)

 近未来人類は、超人的な肉体を得ることができるが短命となる、破壊的感染力を持つウィルスに対峙していた。
 キャリアは人間社会から追い出され、細々とレジスタンスが構成されている。
 レジスタンスの構成員ヴァイオレットは、ウィルスの抗体を持つとも思われる少年を奪取するが・・・。

 スタイリッシュ?
 スタイリッシュなのでしょう。
 確かに。

 クール?
 クール、なのでしょう。
 おそらく。

 まずはじめに断っておきます。
 ストーリーがどうのこうのという映画ではありません。
 そしてぼくはそういうおバカ映画が大好き。

 原作はもしかするとレジスタンスや他組織との確執などが見所なのかもしれませんが、この映画では全く描き切れていません。
 なんだか中国人がいたな、という程度です。

 その分、映像には趣向を凝らし、あれこれアイディアが詰め込んであります。
 オープニングの映像は、コミック出身だという表明でしょうか。
 カッチョよくて、素晴らしい、と思います。
 武器の装填シーンのギミックも面白くてステキです。

 もちろんこの映画の見せ場は、重力コントローラの付いたバイクのシーン。
 すごいです!
 アイディアが。
 ただ、ちょっと画面の整理に難があるのか、オブジェクト数が多すぎます。
 ぼくの脳みそは画像についていけませんでした。

 敵をばったばったとやっつけるシーン(というかコレがメインで延々と続く印象)。
 スタイリッシュです。
 あれほど刀を振り回しますが、血が出ないような描き方にはびっくりします。
 コミック出身なら、ここは派手な血しぶきを描いてほしいところです。
 そもそも、血液がキーワードの映画なのに・・・。
 とはいえ、美しくまとまった映像ですね。
 しかし、このシーン、あまりに多すぎると思われたのか(ぼくは多すぎると思います)エンディング近くでは、ドア向こうの音だけで表現されてしまいます。
 何という手抜きか、省略か。
 まあ、何だっていいんだけどね。

 ミラの肌の露出も低め。
 スキャンのシーンは期待しましたが、全く的はずれ。
 お子さまにも安心です。

 ごちゃごちゃとご託を並べなかったのがよかったのか。
 それとも、ご託の部分を描けなかったのか。
 何にせよ、観たあとにまったく何も残りません。
 これはすばらしい。
 ポップコーンムービーには最適です。
 2,3日経ったら記憶が「イーオン・フラックス」と区別できなくなるでしょう。

 クールな映像を観たい方に。