Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「列車に乗った男」を観ました

■DVD(字幕)

 観光客も来ない、フランスの寂れた片田舎。
 その街で生まれ育ち、すでに引退した教授マネスキエ。
 マネスキエのもとに転がり込んだ中年の流れ者ミラン
 全く違った人生を歩んできた二人が共に過ごして見たものは・・・

 2002年のフランス映画です。
 いろいろと賞を取った作品だそうですね。

 いきなり列車の中からシーンが始まります。
 レールの継ぎ目がモチーフの音楽となり・・・
 音楽、すばらしいです。
 抑えめの、鳴っているのか鳴っていないのかわからないような自然な音使い。
 気が付くとギターがシーンに滑り込んでいます。
 後半、レールの継ぎ目のモチーフはもう一つの別の音に重なります。
 まさに、人生は列車です。

 粋なせりふ。
 何ともいえない雰囲気。
 間合い。
 役者さんの無言の演技。
 編集。
 1カット1カットが絵になっています。
 いい意味で、いかにもフランス映画らしい映画です。

 後悔や人生に迷いがあるとき、この映画を思い出すのかもしれません。
 もう少しオトナになったら、自分の人生を振り返ろう、と思いました。
 でも、ぼくは他人の人生をうらやんだりするつもりはありませんが・・・

 それともうひとつ。
 人生に大切なのは、かけがえのない異性、そして子ども、の存在でしょうか。
 人生の揺れも成果も、多くはそこに集約してしまう、という見方は、もう人間が凝り固まってしまっているという証拠でしょうか。

 良作です。
 なぜかわかりませんが、じんときます。
 オトナな映画が好きなかたにはオススメです。

 オトナ2人で。
 大切な人とゆっくりとご覧ください。