パキートのサックスもしくはクラリネットと、アメリカ人のチェロ奏者Mark SummerとイスラエルのピアニストAlon Yavnaiのトリオです。
チェリストもピアニストも、自分にとっては初めて聞く名前です。おそらく。
不勉強かもしれません。
このアルバム、彼の音楽活動50周年とニューヨーク永住権取得25周年の記念だそうです。
かなりクラシック寄りな音作りです。
ジャズ・チェンバーだとタイトルしていますが、どことなくクラシックです。
でも、紡ぎ出される音はまさにハバナの風。
鳥肌が立つような雰囲気が込められています。
熱くておシャレなサウンドは、これまで聴いたことのないものです。
1曲目の「Preludio Y Merengue」以外はすべてカバー曲です。
他に「チュニジアの夜」しか知りません。これまた不勉強ですね。
「Alfonsina y el Mar」は何となく聴いたことあるかも。
映画なら、南米のお屋敷のテラスで、バンデラスあたりが美女を口説いていそうな雰囲気です。
このCD自体、Chesky Records特有のこだわりのある音がします。
この録音も作品としての雰囲気作りに一役買っています。
オフセットな録音なんですかねぇ。
日本ではあまり情報を目にしませんが、ラテン諸国を中心としたライブツアーではヨーヨー・マやニューヨークボイセズとの競演がみられたようです。
うらやましい。
以前、バレンボイムの「Brazilian Rhapsody」というアルバムを買いました。
シカゴ響のメンバーとMナシメントを迎えて、ブラジルにゆかりのあるナンバーを落ち着いた雰囲気で聴かせるアルバムです。
とてもハマり、いまでもよく聴いています。
このアルバムとなぜか雰囲気が似ています。
パキートはジャズからのアプローチ。
バレンボイム作品は、全く逆方向からのアプローチですが、巨匠の作る雰囲気というのは、ともに迫りくるものがあります。
この作品は、普段ヨーヨー・マやピアソラ、モリコーネなどを聴いている人にも聴いてほしいな。
普段ジャズだけを聴いている人も、新しい聴き方が見つけられるかも。
できるだけ高級オーディオで聴いてみましょう。
ヘッドホンオーディオを使って、外で聴くような作品じゃありません。
「The Jazz Chamber Trio」Paquito D'Rivera
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1481893
「Brazilian Rhapsody」Daniel Barenboim
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=786931