Magoの旅と音楽と

旅と音楽について書いています。

「自虐の詩」を観ました

■DVD

 飛田のボロアパートで暮らすイサオと内縁の妻、幸江。
 元ヤクザのイサオは働きもせず、酒とバクチに明け暮れるダメンズ
 かいがいしくも幸江はイサオに尽くすのだが・・・。

 「泣ける4コマ」として有名な「自虐の詩」の映画化作品です。
 竹書房ですから「まんがくらぶ」でしょうか。
 4コマ、スキなんですが、あまり「まんがくらぶ」は読んでいません。
 どちらかというと「まんがタイム」派。
 でも、この作品の原作を読んでいないのは残念です。

 さて、主人公は中谷美紀が演じる、幸江という気仙沼出身の女性。
 貧乏だわ、母親には逃げられるわ、父親は強盗で捕まるわ。
 ろくな少女時代を過ごしていません。
 対する、阿部寛が演じるイサオはダメ男。
 元ヤクザで暴力事件を起こすわ、働かないわ、遊んでばかり。
 おまけに家庭内暴力
 でも、幸江には手を挙げず、「呑む」「打つ」はしても「買う」はしないというどこか優しい男。
 パンチパーマの阿部寛、ハマリ過ぎで、見ているだけで笑えます。

 4コマ出身の作品ですから、もちろん笑いあり。
 前半はこれでもかと、アップテンポな笑いがやってきます。
 警察に貼ってある標語までヘンなことが書いてある凝りようです。
 笑えます。

 でも、ストーリーの主題にはいると、急に笑いの雰囲気ではなくなります。
 西田敏行演じる幸江の父がストーリーにからむあたりから急変。
 チャプターで見返せば、笑いがなくなってからのほうが長い映画なんですね。

 描かれる主題は、愛。
 家族愛あり、友愛あり、近隣愛あり、そして恋愛あり。
 愛ってなんでしょう。
 恋ってなんでしょう。

 人生の変化というもの。
 山あり谷あり。
 笑えて、ちょっとほろっと。
 いい感じです。

 ラストシーンのアジャ・コングがグッドです!