以前、仏具の鋳造職人だった父に手伝ってもらって、家でメタルマウスピースを作ってみました。
材質は錫100%。
ハードラバーのマウスピースを基本に型どり、形成し作りました。
ハードラバーの質量と錫の質量差で、まずはすごく重いものができあがりました。
一般のメタルマウスって、だいたい真鍮(ブラス)ですよね。
圧注で薄く作っているということがこれで分かりました。
また、重量は楽器のバランスだけではなく、鳴りそのものに大きく影響します。
リードだけではなく、マウスピースそのものもかなり鳴っているんですね。
そこで、できたものをヤスリでこしこし。
肉厚とピッチを整えました。
けっこうぽってりした外観のままできあがりにしました。
デュコフなどはかなり細身で攻撃的なサウンドですよね。
あの細身こそが、あの攻撃的なサウンドの元なんです。
オットーリンクは息の通りがよく、薄身なので、マウスピース自体がかなり鳴っているんですね。
見た目通り、このマウスピースは全然攻撃的じゃなく、かなりマイルドなクラシック用になりました。
作ってみてはじめて分かることだらけ。
と~ってもお勉強になりました。
そして、このマウスピースは今も自慢の一品です。
使ってないけど。