またまた、昨日に引き続き正月旅行記です。
1月3日昼前。
猪谷駅で神岡鉄道(記録は1月4日分をご覧ください)を降りると、雪は往路よりも深くなっていました。
線路はすっかり雪で埋まっています。
進行方向を見ても、線路か道路か、はたまた河川なのか、全くわからない状態です。
列車は無事に走り始めましたが、キハ120についている雪かきは、神岡鉄道のものと比べると貧弱な感じがします。
高山本線とはいえ、今やローカル盲腸線。神岡鉄道と直通運転をしてもいいのでは、と思います。
さて、列車がレールの継ぎ目を通るとき、普通はカタンカタンと音がしますが、ほとんど聞こえてきません。もちろんロングレールではありませんから、どうやら雪を踏んで走っているようです。
トンネルにはいると何となくホッとするのは、ぼくだけではないようです。
お客の数に反比例して雪の量が減り、富山駅に入構しました。
ところで、この雪の中を、若い女性は生足!
とある方など、ロウライズのパンツにTシャツ、ダウンジャケットという出で立ち。
おしゃれだけど寒いでしょ!おかしいよ。
太平洋側の大都会の流行をそのまま取り入れるのは、地域性を無視しているとしかいいようがありません。
とはいえ、どうやら30歳の声を聴くと、多くの方は実用性重視の地元ファッションに落ち着くようです。
暖かくておしゃれなファッションが、日本海側の都市から生まれ出ることを期待してやみません。
北陸本線を南下して、高岡駅に到着。
城端線のホームは、氷見線とは違い、本線並みの立派なホームです。
跨線橋からは車庫が見え、城端線の車両たちが休んでいるのがよく見えます。
2両編成のキハ47がやってきました。あずき色の普通の編成です。
ぼくはあまりハットリくんが好きではないので、ちょっとホッとしました。だって、なんだか乗っているだけで恥ずかしいでしょ?窓にも絵がかぶっているし。
でも途中でハットリくん列車と行き違いがありました。写真は撮っていません。
城端線は、砺波の散居村を進みます。
雪の平原の中、大きな木を従えた大きな切妻屋根の建物があちらこちらに見えます。
建物の妻部の軒下には、縦横にいくつもの柱が組み合わされているのが見て取れます。
京都人のぼくには、おそば屋さんに見えて仕方がありません。
散居といいながらも、今は大きな道路や無粋な電線が縦横に走り、線路から見える範囲では、風情があるところはわずかです。線路も鉄ちゃん以外から見れば、風景のゴミでしょうけど。
城端はとてもきれいな街でした。
駅から少し離れて、大きなお寺があります。
善徳寺というお寺で、大きな塀に沿って坂をあがると、大きな門構えが雪に埋もれています。
「ゆく年くる年」でしか見たことのないような風景が広がっていました。
街もお寺を中心に、石畳化や街路整備が進んでいます。
帰りは桜坂という坂を下りました。ほんの小さな小径にも名前があるのは粋です。
ところがこの坂、結構急な階段でした。深い雪に足を取られて転倒。雪のない地方の者が、こんな道を選ぶのは無謀としかいいようがありません。冷たくて痛い目に遭ってから、はじめて自覚しました。
帰りの城端線も2両編成。
今度はうち1両は、あのハットリくん列車です。
もちろん違う車両に乗りました。
だって、恥ずかしいから。
帰りにちょっとだけ立山のすそ野が見えました。