1年と1週間ぶりに、おへんろの続きに出ることができました。
コロナでまともな生活ができないままの約2年。
うちの家族にもいろいろありました。
さて、なぜなかなか出ることができないかというと、次の23番薬王寺さんから24番最御崎寺さんまでの間が長く、3日の行程となります。
しかもほとんど集落がない部分も多く、公共交通機関にも恵まれないため、一気に進んでしまう必要があります。
令和3年(2021年)11月9日、大阪からバスに乗って由岐駅へと降り立ちました。
天気が悪かった昨年の行程とは打って変わって、前日までの雨が上がり、ずっと晴れ予報。
これだけでも心が弾みます。
バスは定刻の12:52よりも約10分の遅れで由岐に到着しています。
この日中に薬王寺さんの参拝を済ませてしまいたいところです。
お寺が閉まるのは17:00。
由岐からの距離は約15km。
ちょっと急ぎ目で歩きます。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、ぼくは急いだり慌てたりするのが嫌いなので、これは苦痛です。
由岐の街では、港町の風情は感じるものの、直接海を目にすることなく歩を進めます。
次の入り江で、初めて海岸に出ました。
いよいよここから基本的にはずっと海沿いです。
海岸べりのおへんろ道をすすむと、見慣れない標識が。
アカテガニが道路を横断するようです。
クリスマス島のようになるのでしょうか。
ちょっと見てみたいような気がします。
でも、1匹も見かけませんでした。
いくつか港町を過ぎます。
へんろ道は急峻な磯場を越えるべく、山の中へ向かいます。
はるか下のほうから潮騒が聞こえてきます。
ちょっと高度が上がって、太平洋が眼下に開けました。
海岸べりに下ると、いかにもチヌがたまりそうな入り江を進みます。
それにしても、水のきれいなこと。
澄み切っています。
途中、はるか先の岬まで見通せるところを通りました。
少なくとも、あの岬のはるか向こうまで歩くのです。
そうこうするうちに、ウミガメの産卵地として有名な日和佐の海岸に到着しました。
いい磯がいっぱいあります。
日和佐の街なかを通って、薬王寺さんに余裕をもって到着。
幸先の良いスタートが切れました。
色づき始めた境内。
テレビか何かの撮影をされていました。
先達さんが、若い女性に参拝の作法を伝えていらっしゃいました。
境内からは、日和佐の街がよく見えます。
快く送り出してくれた、家族と職場に感謝。